流れのままに任せていませんか?

「歴史は繰り返す」とはよく聞かれること

 

一般的には社会という大きな括りで表現してもの

 

しかし自身としては

社会は同じ過ちを犯すという表現のほうがはしっくりくる

 

これは

ひとりの人間として考えても同じ

 

なぜ

人は同じ過ちを犯すのだろうか

 

だれもが心の中で人は過ちを犯すものと思っていませんか

 

もちろん

完璧な人間は存在しない

 

とはいえ

修正可能な過ちならまだしも

修正不可能な過ちはしたくないだろう

 

今のままで何とかなっている限り

たいていは自ら行動を変えようとはしないもの

 

いつも有事(問題、悩み)が起きてからの

対応に追われることが多くはないですか

 

まさに

それが「歴史は繰り返す」

 

傷め目に遭って自分自身の愚かさを知る経験は

大小あれど誰もが身に覚えのあるものではないですか

 

そうは言っても

痛い目に遭いたいとは思わないはず

 

そういう経験を踏まずとも

自分の人生をよりよく流れを変えられるよう

どうすればいいかをひとつ考えてみよう

 

アメリカの精神科医である

エリック・バーンが提唱している「人生脚本」をご存知だろうか

 

幼少期に自分自身の人生脚本を描き

その通りになるとされている

 

人生脚本の大部分は親からのメッセージ

(しつけや教育、考え方、行為など)により決定される

 

無意識のうちに生き方を決め

それに従い行動するということ

 

つまり

子供のころからそのときの環境の力によって

敷かれたレールに乗り続ける

 

しかし

脚本は書き換え可能ということを知らないだけ

 

とはいえ

無意識に形成される人生脚本を書き換えるのは

容易なことではない

 

よりよいほうへ乗り換えたいと思っても

そうなる確証がない限り

年月が経つにつれて

今の自分のできることで

無意識に限界を設けて

子供時代から慣れた考え方や行為を踏襲するしかしなくなる

 

その典型として

できるだけ失敗をしない

損をしない

間違いをしない

周りから批判(お叱り)を受けない人生を歩むこと

 

それも一つの人生だが

それで問題や悩みがなくなることはない

 

むしろ

同じ過ちを繰り返す可能性のほうが大きい

 

なぜなら

問題解決する能力や対応力を向上させる機会と経験を

すべて自らの選択で失くしているからだ

 

そもそも人間は幸福を感じる以上に

安心で安全のなか(現状維持)で過ごしたいもの

 

しかし

現実の社会は複雑で曖昧なことだらけ

 

完全に良い人間か

完全に悪い人間かのどちらかに

分かれることもなく

心には思っても表に出さない考えや

何かしらの誰にも言えない秘密を持っているもの

 

自ら行動を起こせば必ず何か間接的にせよ

その場限りでは終わらない予期せぬ反応が

起きて思い通りにならず

そのうえで

自分のことを認めてもらえるようなこともほとんどなければ

流れに任せたほうが無理に苦しまずに済む

 

それに加え

人生の目標が明確になっている人はほとんどなく

たいていはその場しのぎで対処するしかなく

どうすればいいか知らない、分からない、やったことがないものを

明確に説明できることなどできない

 

だから

「明確さ」のある「誰か」に或いは「何か」に

多くの人が影響を受けやすい

 

そして

誰もがその明確さに疑問を持つことなく

自分を引き上げてもらいたい

よりよくしてもらいたい

背中を押してもらいたいと思っている

 

自ら率先して行動を起こすための

「明確さ」がわからないのが問題である

 

流れのままになるのは

人間の性として防衛本能が常に先に強く働くから

 

それらを踏まえて

「明確さ」とは何だろうか

 

どうなるか分からない将来に何が必要だろうか

 

それは「目的」

 

目的を持って始めること

 

何のためにそれをやるのかを考えること

 

そして

初心(目的)を忘れないようにすること

 

忘れないようにするための方法のひとつとして

自分にとっての心の拠り所

(家族、かつての先生、名言、歴史上の人物など)持つこと

 

 

人は自分のためより

誰かのため(何かのために)にやったほうが能力を発揮する

 

とはいえ

その時々の能力に限界はあるから

自ら流れを変えることで

目的を見失わすような想定外や不確実性が起こり得る

 

最悪な状況に陥らないようにするためにも

リスクマネジメント(危機管理)も必要だろう

 

そのための事前の

予測準備と事後対応力(応急処置力)の両面を高めておくこと

 

これらは一朝一夕で一できるようなものではない

 

日常から取り組めるような環境

(人の協力が得られる人間関係構築など)を整えること

 

それでも

それなりの痛い目に遭う可能性はゼロにはできない

 

最後は

そのときの経験にどう反応するかという

自分自身や周りに示す「態度」

 

たとえば

痛い目に遭った時でも前に進もうとするか

そのまま投げやりになるかは

自分で意味づけを変えられるし自分で選択できる

 

そんな柔軟な心と考え方を持てるようにしておくことは

良い人間関係を構築していくうえでも大切こと

 

流れのままに任せるとは

自分の選択能力を自分以外に譲っていることになる

 

それで

あなたは充実した日々を送れますか